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書籍一覧

写真絵本 ぼく ライオン  東アフリカの動物たち

伊東祐朔

著者は何度もアフリカへ出かけ、猛獣といわれるライオンの撮影をおこなううち、ライオンも人間も同じ生きものであることに気づく。撮影中伊東さんはライオンが獰猛でないことを証明するため、歩いて近づき彼らの尻尾に触った。 この写真絵本は、伊東さんの愛のこもった映像です。

絵本  ボク なかないよ! ~密猟されたメジロたち~

全国野鳥密猟対策連絡会・制作 中村桂子・文 國栖晶子・絵

昔、日本には野生の生き物を守る法律はなく、野鳥を捕り、美しいさえずりを競い合うようになった大人たちは、いたるところで「メジロ鳴き合わせ会」を開くようになり、全国に広がっていった。鳴き合わせ会で優勝したメジロには数百万円もの値がつけられ、むちゅうになった大人たちは“もっと、もっと良いメジロがほしい!”と、春になるとメジロをもとめて山々をかけめぐった。やがて山々から、メジロの美しいさえずりが少なくなっていった。 国栖さんの温かな絵筆でやさしく包み込まれながらも、残酷な題材を告発しています。

敗者の歴史

伊東祐朔

生き残るために、関ヶ原合戦で西軍と東軍に分かれた一族。江戸時代、美濃・苗木藩に匿われて山中に隠れ住んだ400年にわたる伊東家の物語。 敗者であるがゆえに、表には出ないように息を潜めながら、一族を率いている矜持を保ち、皆のためにその時々に果たすべき役割を務めてきた伊東家の歴史と、当主と家族の心情が、詳細にしかもとてもやさしい語り口で生き生きと描かれています。

垂井曳やま祭り写真集

(資)垂井日之出印刷

5月の連休に3日間開催される垂井曳やま祭り写真集を、曳やま保存会の監修で発刊いたしました。1冊1,000円で、子供歌舞伎など、垂井の祭りを余すことなくカラー写真で紹介しています。解説もあり、祭りの歴史や見どころなどが紹介されています。 ※やま=車編に山

子孫が語る「曽我物語」

伊東祐朔

日本のあだ討ち物語の代表作、歌舞伎の助六で有名な「曽我物語」、歌舞伎は見たけれど、その物語の真実は知られていません。 著者は自分の祖先を探ると、伊豆の伊東に辿り着きました。そして伊東家の悲しい争いが、「曽我物語」だったのです。鎌倉時代、頼朝の時代にあった出来事に、読者は驚きます。

岐阜の自然考  ー ふるさとぎふの多様な生きものたち ー

岐阜の自然考出版委員会

日本列島は、生物多様性ホットスポットといわれている。多くの固有な生物が分布するにも関わらず、環境破壊が進む地域だからだ。 この「岐阜の自然考」は、5年間にわたる岐阜市自然環境基礎調査に関わった調査員が、調査の過程で明らかになったことや、感じたことを多くの人に知ってもらいたいと願って、岐阜新聞へ連載したコラムをまとめたもの。一六五編、植物・鳥・けもの・魚・貝・爬虫類・両生類・甲殻類・昆虫と多様な生きものが登場し、そこには生きものの減少、外来種の侵入、生態系の恵みなどが綴られている。ぜひ手に取っていただき調査員の熱き思いを感じてほしい。

嵐に弄ばれた少年たち  「天正遣欧使節」の実像

伊東祐朔

十六世紀後半、伊東マンショはじめ四名の少年使節がローマ教皇のもとへ派遣されて日本を旅立った。一行は嵐を乗越えマドリード、ローマと訪れ、教皇に謁見した。やがて帰国の途に着き八年五ヶ月ぶりに日本の地を踏んだ。しかしそれは禁教令の発せられる中での帰国であった。領土的野心の満ちた宣教師の思惑や、異文化との接触に戸惑いながらも対応し得た柔軟性のある少年使節たち、帰国後に新しい文物・技術をもたらして後世に伝える役割を果たしたことなどがドキュメンタリータッチで描かれた歴史小説である。

アジアの動物記  悠久のポーヤン湖

遠藤公男

ポーヤン湖は中国最大の淡水湖だが、奇跡のようにソデグロヅルの大群が発見されて脚光を浴びた。訪ねてみると、夢のような原野の中の湖なのにツルたちは警戒心が強い。実は湖に狩猟隊がいて、小舟で暗夜、何百羽もの白鳥やツルを捕って売ったり食べたりしていた。わたしは保護に尽力した老人に会い、若者の結婚式に呼ばれ、占領した日本軍がしたことを発掘。日本人の探鳥ツアーは村人との心温まる交流をした。(あとがきから)

私の出会った子どもたち  人として、ともに生きる

松井和子

障害児教育の現場で出会った子どもたちが教育によって成長発達する様子を紹介し、自然・生活環境の変化がもたらすものについて考えた本。ドイツの障がい児教育も紹介している。 人がひととして生まれ育ち、地域の一員としてともに生きること。そして、生まれ来る未来のいのちに思いを馳せ、そのいのちを傷つけるものを問い、教育とは医療とは何かを考えた書です。

アジアの動物記  韓国の最後の豹

遠藤公男

韓国にはかつて豹がいた。筆者は最後かもしれない二頭を取材した。一頭は山脈の奥地の村で猟師のワナにかかりソウルの動物園に飼われた。捕獲された村を尋ねてみると現代文明のとうに失ったものがあった。 二頭目の豹は、同じ山脈で犬と四人の若者に殺された。殺した人に会い、その豹の写真を見つけた。韓国では虎や豹は志の高い人を助けるという。そして豹を探す旅で虎と豹を守護神とする英傑と出会った。

絵本「ヤマネとどうぶつのおいしゃさん」

多賀ユミコ

山に住む小さな動物―ヤマネを保護し、治療した獣医師さんのほんとうにあった話を絵本にした。心あたたまるお話。

アリランの青い鳥

遠藤公男

昭和59年発刊の復刻。渡り鳥に国境はない。鳥はビザもパスポートももたずに、いくつもの国を越えて移動する。その渡りの過程で、鳥は遠く離れた国や地域の自然と自然をつないでいる。と同時に、人と人をもつないでいる。「アリランの青い鳥」は実際に、北と南に引き裂かれ、会うことのかなわない親子をつないだのだった。読んだ人は涙を流さずにはいられない。 推薦・樋口広芳(東京大学名誉教授)